曲馬団の姉妹

1926年 映画脚本・原作

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原作:水島あやめ
脚本:水島あやめ
監督:鈴木重吉・斎藤寅次郎
撮影:内田斎
製作:松竹蒲田撮影所

【配役】
幸作 新井淳
踊り子お君 藤田陽子
同お鈴 小桜葉子
松浦恭助 岡田宗太郎
夫人清子 出雲恵美子
曲馬団団長寅吉 伊藤惇兆

ジャンル:少女もの、サイレント、6巻
封切日:大正15年11月6日
封切館:浅草松竹館

【あらすじ】
ある温泉町で公演中の曲馬団に、お君とお鈴という姉妹のように仲のよい踊り子がいた。冷酷な団長寅吉の扱いに、二人は抱き合いながら耐えていた。そんなとき、東京の松浦夫妻が曲馬団の前を通りかかる。そして、貼り出されていた踊り子お君の写真を見て、死んだ愛娘に瓜二つであることに驚く。夫妻は団長に頼み、お君を養女に貰い受ける。お君とお鈴は、涙ながらに別れる。松浦家で暮らすことになったお君は毎日幸福だったが、時々お鈴のことを思い出しては、恵まれないお鈴の境遇を憐れに思うのだった。そんなある日、東京で曲馬団が公演するという。お鈴に会いたくてたまらなくなったお君は、両親の反対を振りきって家を飛び出す。そして、久しぶりに出逢った二人は、かたく抱き合って再会を喜んだ。折しも、お鈴は腹痛で舞台に立てそうもない。しかし団長は許さない。お君は、お鈴に代わって舞台で踊るから許してほしいと涙ながらに頼む。幼いお君の思いを知った松浦夫妻は、お鈴も養女に引き取ることにするのだった。

【解説】
「曲馬団の少女」「子を思う母」と三度タイトルが変わり、最終的に「曲馬団の姉妹」というタイトルで作品録に載っている。九段の靖国神社境内でロケが行われた。
「少女悲劇物。受けるものです」という興行価値で、「この種映画を泣きに来る人々を対象とするなら…成功したものと言えよう」(「キネマ旬報」大正十五年十一月二十一日号)。
(20200928)

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