10月17日(土)13:30~
第8回蒲田映画祭で、小津安二郎監督・野田高梧脚本の名作「東京暮色」を鑑賞させていただく。
有馬稲子さんが語られた撮影当時のエピソードに、小津監督の人柄とこだわりを確認できたことは、おおきな収穫だった。
小津監督の家の中のシーンは、あたかも盆栽を鑑賞しているようだ。
細部に至るまでの研ぎ澄まされた配置は、わずかな所作や表情の変化に、空気(感情)の流れを感じる。
盆栽は、視点を低く下げて、少しだけ見上げる感じにすると、借景が浮かび、空間が広がる。
かすかな風も、光の変化も、季節の移ろいさえも、脳裏に描き出されるのだ。
機会があれば、こうした貴重な蓄積を重ねていきたいと再確認した次第。
素晴らしい企画に感謝いたします。