「マダムと女房」…田中絹代の魅力

2020年07月28日 新着情報近況

7月21日、国立映画アーカイブで開催中の「松竹第一主義」の展示と、往時の映画を鑑賞してきた。
「マダムと女房」…
説明の必要もない日本初の本格的オール・トーキー、すなわち有声映画の名作である。
その歴史的意義についてはすでに多くが語られているので、ここでは触れない。
田中絹代の魅力…表情の演技の見事さ…ただただ、素直に見入った。

公開された昭和6年といえば、絹代は27歳のころ。
舞台はいまの田園調布近く、大都市郊外の新興住宅街の片隅の借家…
ノー天気な夫に、26歳の妻が眉間に皺を寄せて葛藤している姿…
昭和初期の世相と女性の姿と日常とを垣間見ることができた。

女優・田中絹代の演技力はほんとうに素晴らしい。

この映画を、もし当時に、一観客として観たならどうだったろう…
ほんとうに心が惹きつけられただろう、そして心を奪われて、小一時間は瞬きする間もなく過ぎ去ったことだろう。
トントントン…、バチバチバチ…
かつて経験したことのない刺激が、私の目と脳と心の硬い戸を叩きつづけた小一時間だった。
刺激的な映画だった。

この企画は9月上旬までつづくという。
可能な限り鑑賞したいと思った。特に、昭和初期の作品を中心に。
さっそく「海辺の女王」と「若者よなぜ泣くか」の予約チケットを入手。
それに「不壊の白珠」、その他いくつかも観てみたい。

20200728

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